働き方改革の理論と実践
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2 知識創造型OJTとコーチング62…第Ⅰ部 若年社員の定着を図るマネジメント理論編(1)データ・情報・知識・知恵の利用 「データ・情報・知識・知恵」の相違を、建設業を例に考察してみましょう。まず、「データ」は数値であり、材料の数量や単価などがあります。次に、「情報」はその問題点がわかるように整理した原価管理表です。続いて、「知識」はそれを利用してコストダウンの行動につながるものです。そして「知恵」は、知識を適用してコストダウンができた組織内の成功事例の集まりで、利用すれば便利に成功するものです。 その知識活用には、3つの段階があります。第1に、必要な知識を学習して入れること。建設業では原価管理表などのポイントを読み取ることになります。第2に、その知識を活用すること。たとえば、原価のコストダウンに利用することでしょう。第3に、従来の知識を利用しながら新しい知識を創ること。ある工法の改善を別の工法の原価改善にも適用することです。 組織の知識は、いくら使っても減りません。知識が他の経営資源と異なるのは、使うと増えて確実に成果を上げるようになることです。さらに、その新しい改善を個人的に行うだけでなく、組織的に

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