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6︱売上高31ります。 例えば、提供した商品の対価をその場での現金ではなく、翌月末に現金で回収する掛け売上とした場合、売上高はいつ計上されるのでしょうか。また、スポーツクラブの運営会社が、年間利用権を販売した場合、売上高はいつ、いくら計上されるのでしょうか。 売上高は会社の利益の源泉となる重要なもので、どんな会社の損益計算書にも登場する項目です。しかしながら、普段会計に携わっていない方には驚かれるかもしれませんが、現在、日本には売上高の認識・測定について包括的に定めた会計基準はありません。実現主義の原則 では、どのようにして売上高を計上しているのでしょうか。古いものですが、昭和24年にできた「企業会計原則」に、「実現主義の原則」という考え方が示されています。一般的な取引では、この実現主義の原則にそって売上高を計上することになります。 ただし、工事契約に関する売上高(☞36ページ)など、個々の取引に限定した会計基準が特別に用意されているものについては、それに従うことになります。 実現主義の原則とは、モノやサービスを顧客に提供し、その対価を受領した時に売上高を計上するという考え方です。ここでいう対価には、現金だけでなく、売掛金や受取手形といった金銭的な債権も含まれます。

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