建設業の経理 №74
8/16

Cloud Computing対談/構想展開の道クラウド活用の契機東海私は,建設業法によって支えられてきた建設業経理(会計),特に中小企業向けの会計は,前々からクラウドの活用によって,業法の基本的な趣旨にかなった画期的な展開が可能だと考えてきた。そこに革新的な端緒を開かれたダイテック社長の堀さんに,まずは,その展開の契機をお聞かせいただきたい。堀ここ何年か前から,インターネットを経由してその先にあるデータセンターのサーバーとソフトを使って,インターネットを扱うような手軽さで企業も情報処理ができるという時代になった。今のクラウド・コンピューティングの時代に合わせて何かやらないといけない,そうしないとビジネス上の発展のチャンスをつかめないなという気があった。われわれは創設以来,CADで建設業をよく知っている。また,系列会社の中に,前から工務店のソフトを開発している福井コンピュータがあり,彼らは建設業を熟知している。そういう環境の中で,建設業の基幹の業務について,クラウド・コンピューティングを活用したソフトウエアを開発し,市場化した。このクラウドでやる建設業の基幹ソフトはおおいに手応えがある。現在,それをベースに事業展開をいろいろ考えている段階です。ダイテック・ビジネスの理念東海建設業CADから経営管理の情報システムの構想に関わることは,必ずしも容易なことではない。堀社長には,そのような方向に展開する素地ないしバックグラウンドがあったのでしょうか。堀最初の段階で石油販売業の情報化のソフト化を手がけた。そのとき,個々の特約店の仕事を聞いて作るのではなく,その業界の業務状況を調査して構想した。大事なことは業界・業種の汎用のソフト化を考えることだ。CADのときも,大手から開発費をいただきオーダーメイドのものを制作するということは一切やっていない。あくまでもその業界のCADシステムを開発する姿勢です。今度のクラウドも同様。具体的な工務店のご意見はその過程で調査するが,あくまでも目的は汎用,業界,業種向けです。個々の事業の問題点を解決しながらも,同時にその業界の堅実な発展に役に立って,その産業発展に貢献する,そのような高い理想をもってやっています。東海クラウドを利用した汎用のソフト化に目を向けられたのはいつごろ。堀当社でクラウドが話題になったのは3年か4年前。東海関心をもっても,クラウド・コンピューティングの全体をビジネス化するのSpring2016建設業の経理37

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 8

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です