NPO法人 仕訳処理ハンドブック
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2―会計の基礎知識―会計とは日々の活動を金銭面から記録、集計して整理し、利害関係者へ報告するための手法です。ここでいう報告とは、特定非営利活動法人(以下、NPO法人という)においてはまず「ボランティア活動をはじめとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与する」(NPO法1抜粋)ため、所轄庁を通じて一般市民に計算書類を含めた事業報告書等を公開(会計報告)することであり、場合によっては地方自治体から委託を受けた事業の報告であったり、助成団体に対するものであったりとさまざまです。帳簿に日々の活動を記録する手続きを仕訳といいます。記録にはさまざまな報告に耐えうる正確性や単一性が必要とされるため、原則として複式簿記によります。仕訳を記録する帳簿は主要簿と補助簿があります(図表1-1-1)。NPO法人だからといって特殊な帳簿を用意する必要はありません。これら一連の会計手続きは一定期間(事業年度)を1つの単位として行います。図表1-1-2に示す流れで事業年度ごとに行われます。図表1-1-1 帳簿組織法人のすべての取引を記録する基本となる帳簿 ・仕訳帳 ・総勘定元帳主要簿主要簿を補完する、特定の取引や特定の勘定について記録する帳簿 ・現金出納帳 ・未収金元帳 ・会費管理台帳…補助簿1会計の基礎

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