実践 建築の企画営業
17/22

3293建物の老朽化不安・ 陳腐化不安にどう答えるか建物の老朽化不安・ 陳腐化不安にどう答えるか建物の老朽化に伴って賃料が下落し、入居者・テナントから見向きされなくなると、このままでよいのか、建て替えたほうがよいのかと不安になってきます。今後どうすればよいのかは、賃料と修繕費のバランス、リノベーションの可否で決まります。1 修繕費の増加と賃料低下のバランスを検討する 賃料は、建物の不具合箇所を修繕するだけで新たに手を加えない限り、古くなるにつれて下がります。データがありませんので感覚的なことで示すと、図表13―1のようになると思われます。築30年くらいまでは、新築物件と比較した場合、年1%程度ずつ下落します。その後は下落率が緩やかになり、新築の半分程度の賃料で推移すると想定されます(賃料の内、3割程度は土地の寄与分と考えられるため)。家主が建て替えを考えるのは、賃料が半分くらいになったにもかかわらず修繕費の上昇が著しくなる、築後40年程度からではないでしょうか。現時点を基準に考えれば、1975年くらいに建てられた建物から建て替えを考え始め、1965年以前なら実行に移すのがよいでしょう。3

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 17

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です