実践 建築の企画営業
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330第13章建て替えか改修か3302 リノベーションが困難になる時期 建物を維持する上で覚えておく事項が3つあります。リペア・リフォーム・リノベーションの3つの「R」です。 建物の築年数の経過とともに発生する材料のひび割れや腐食などの痛んだ箇所を修復するための工事をリペア(補修・修繕)といいますが、リペアを繰り返してなんとか使用していたものの、そのうちに「使いにくい、古くさいから建て替えようか」といって建て替えるケースは非常に多いのです。 リフォームは改修と訳されますが、機能的には支障がないものの、老朽化、陳腐化を防ぐために行われる工事のことです。ペンキの塗り替え、クロスや床の張り替えのような簡単なものから、間取り変更のような大がかりなものまで、すべてリフォームです。図表13―2でわかるように、元の建物性能に戻すことをリフォームと呼べばよいのでしょう。 リノベーションとは、時代の変化に柔軟に対応して、社会や使用者の要求性能に合わせて建物を再生させるための抜本的な改修のことをいいます。図表13―2で説明します。時代の要求性能は刻々と変化し続けますが、その時代の要求性能に合わせてリフォームすることをリノベーションといってよいので図表13―1 経年による賃料と投資金額の変化イメージ80第五世代第四世代第三世代第二世代第一世代建て替えを視野に入れる建て替え新築100100010%土地寄与分30賃料収入借入金(投資)残高利回り築後20年50015%60%性能アップのない修繕費の累計27%17%11%50築後30年100築後40年200築後50年300築後60年40060555045

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