税理士のための取引相場のない株式の評価と対策
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Ⅳ 国税庁方式による取引相場のない株式の評価額との関係21の表の要件を満たさなければなりません。表を見ると、特に⑴の要件をクリアすることがかなり困難であると考えられます。したがって、B論を採らざるを得ないのではないでしょうか。そうでなければ、除外合意をして相続税評価額で申告する場合とのバランスを保つことができないからです。総則₆項適用の判断基準⑴評基通による評価の合理性の欠如  →評基通による評価方法を形式的に適用することの合理性が欠如していること⑵合理的な評価方法の存在  →他の合理的な時価の評価方法が存在すること⑶著しい価額の乖離の存在  →評基通による評価方法に従った価額と他の合理的な時価の評価方法による価額の間に著しい乖離が存在すること⑷納税者の行為の存在  →納税者の行為が存在し、当該行為と⑶の「価額の間に著しい乖離が存在すること」との間に関連があること(125ページアドバイス参照)

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