相続道の歩き方
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44[選べるって素晴らしい] これまで「遺言を書くならどうするか」というテーマについて勝手気ままに書き連ねてきた感がありますが、いずれ被相続人となる者にとって遺言を書く以外に選択肢はないのかという点も少し気になるところです。そこで問題となるのが生前贈与、そして死因贈与という方法です。 特に死因贈与は、遺贈との違いがわかりにくく知らず知らずのうちに苦手意識を持ってしまいがちなので、ここできっちり整理しておきましょう。生前贈与、死因贈与とは生前贈与とは、被相続人が生きている間に行う贈与であり、要するに法律上はただの贈与です。死因贈与は、贈与者(被相続人)の死亡によって効力を生じる贈与(民554)です。生前贈与も死因贈与も、(遺言者の一方的意思表示で行うことができる遺贈と違い)贈与という契約(ないしその一類型)なので、被相続人と相続人

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