合併・分割・株式交換等の実務
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 これに関連して補足しておくならば、本書執筆過程で「会社分割制度」に関する会計及び税法についての論点整理はある程度行っていますが、本書が実務書であることから、「会社分割制度」に関しては商法等の法律面の解説のみを取り上げ、会計及び税法面の解説はあえて取り上げないことにしました。この部分については、議論の方向性を見極め、次回の改訂時に収録できるよう努力したいと考えています(第四編第二章として、税制改正の方向とその資料「会社分割・合併等の企業組織再編成に係る税制の基本的考え方」のみ収録しました。)。 平成2年6月の商法改正時には、当監査法人の設立記念事業として「改正商法と税務対策」を出版させていただきました。そして、このたび設立10周年を迎えるに当たり、本書を出版させていただく機会に恵まれましたことを非常に感謝しております。その間、執筆メンバーは企業会計及び税務の専門家としての自負を持って、実務経験を積み上げてきました。そして、今回の執筆に当たり、真正面から様々な議論を行いましたが、もとより、私も含め執筆メンバーはまだまだ浅学でもあり、経験不足の面は否めません。そのようなわけで、我々の記述の中に誤解している部分や舌足らずの部分がないとは言い切れませんが、読者の皆様の実務的な対応にいささかでもお役に立つことができれば幸いです。 なお、「合併・分割」をテーマとするものとしては、古くから同じ清文社から出されている髙木文雄氏監修の著作物『会社の合併・分割・清算・更生』があり、本書の出版も実はその後継企画として立ち上がったものですが、内容的には前著に劣らず我々なりに相当詰めたつもりです。読者のご叱正を請う次第です。 最後になりましたが、このような機会を我々に提供され、出版に当たっては大変なご尽力をいただいた清文社成松丞一社長並びに編集部の方々に心から感謝いたします。 平成12年10月澤田 眞史

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