図解でわかる新民法〔債権法〕
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63第2章 消滅時効電磁的記録今回の改正では、「電磁的記録」の定義が第151条4項に定められており、「書面に代えて、その内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)」とされます。この定義が、同条5項の通知のほか、446条3項(保証契約)、472条の4第5項(免責的債務引受)、587条の2第4項(消費貸借)等にも使われています。C o l u m n5 時効の完成猶予に関する特則使用貸借や賃貸借で、その目的物の返還時には、その用法違反のあった時(消滅時効の客観的起算点)から、すでに10年経過している可能性もあり、返還を受けてからでないと用法違反があったかどうかも知りえない可能性があります。そこで、用法違反による貸主の損害賠償請求権については「貸主が返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は、完成しない」との特別の時効の完成猶予事由が新設されます(600条2項、622条)。また、同様の趣旨から、寄託契約でも、寄託物の一部滅失又は損傷の場合における寄託者の損害賠償請求権及び受寄者の費用償還請求権の短期期間制限についても、「寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から1年以内に請求しなければならない」ものとされ(664条の2第1項)、「その損害賠償の請求権については、寄託者が返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は完成しない」との条項が新設されます(同条2項)。 時効の完成猶予に関する特則 時効の完成猶予に関する特則

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