不動産調査実務ガイドQ&A-B
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Q1-4商業地の調査項目はA商業地は、なによりも立地で、それに尽きるといっても過言ではありません。調査項目は、都市部の商業地と郊外型の商業地でかなり違います。都市部では、人の流れの核となる駅や中心店舗との接近性と動線の適合性(物理的距離だけでなく、心理的距離感を含む)や、立地する商業環境(○○通りなど)と業種の適合性が重要です。歓楽街の調査は、昼間行っても何もならず、夜の時間帯に行ってはじめて有効な調査ができます。郊外型商業地では、利用者がそのつもりで行く日常リピート型の店舗(スーパーなど)と、車利用者が通りすがりに利用する店舗(ドライブインなど)では、立地の考え方が異なります。通過客対象の店舗は、入りやすいかどうか(道路の曲がり具合による視認性、坂道や信号との関係位置など)が重要であり、日常利用客対象の店舗は、幹線道路からの出入り動線の円滑さが重要です。商業地の調査項目を列挙すると、以下のとおりです。(1)画地条件間口・奥行、形状面積(Q3―10)道路に接面する方位、接面状況(Q3―31)、道路との高低差地勢、地質・地盤(Q3―42以下)(2)街路条件幅員(Q3―32)、舗装、歩道の整備状況系統連続性(幹線道路、通常の道路、横丁的な道路など)道路の傾斜の有無(坂道は好影響の場合もあるが、概して良くない)(3)交通接近条件商業地域の中心や駅への接近性(心理的なものを含む)集客力の高い商業施設との接近性第1節不動産調査にあたって7

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