このコンテンツは「マンガと図解/新くらしの税金百科2009»2010」をもとに作成しています。
よりくわしい内容については、本書を参考になさってください。
もし、贈与税がなければどういうことになるでしょうか。たとえば、生前に財産を妻子などにすべて贈与しておけば、相続開始の時点で課税されるべき財産をゼロにして、相続税を回避することも可能になってしまいます。このような過度な対策を規制するために設けられているのが贈与税で、つまり、贈与税は相続税を補完する税として位置づけられているわけです。
被相続人の死亡前3年以内に相続人や受遺者が被相続人から贈与を受けた財産がある場合、その財産は相続税の課税対象に取り込まれることになります。 贈与された財産を含めて負担する相続税が計算されたら、納税にあたっては贈与された財産についてすでに納めた贈与税は精算されます。
相続時精算課税制度とは、生前贈与について、受贈者の選択により、贈与時に贈与財産に対する贈与税を支払い、その後の相続時にその贈与財産と相続財産とを合計した金額をもとに計算した相続税額から、すでに支払った贈与税を控除することにより贈与税と相続税を通じた納税をする制度です。 なお、この制度を選択すると、生前の贈与に通算で2,500万円の贈与税非課税枠が与えられますが、一度選択すると従来の暦年課税方式(基礎控除110万円などの利用)へは戻れません。
この制度は、自分の住宅を取得する資金または自分の住宅に一定の増改築をするための資金の贈与を受ける場合に限って、65歳未満の親からの贈与についても相続時精算課税制度を適用しようというもので、2,500万円の贈与税非課税枠に1,000万円を上乗せして、3,500万円の贈与税非課税枠が用意されています(取得する住宅や増改築の要件は、住宅ローン控除の適用にかかるものとほぼ同じです)。
平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に、その年1月1日において20歳以上である者が、直系尊属である父母または祖父母からマイホーム取得のための資金の贈与を受け、贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与された資金で住宅を取得し、または増改築した場合、500万円まで贈与税が非課税となる特例があります。 上記の住宅取得等資金型の相続時精算課税制度とは別の制度ですから、通常の贈与であれば、基礎控除額110万円と合わせて610万円までは贈与税が課税されませんし、相続時精算課税制度を選択すれば、2,500万円の非課税枠と合わせて3,000万円まで、さらに1,000万円の住宅資金特別控除額と併用すれば、4,000万円まで贈与税が課税されません。