キャッシュレス決済のしくみと会計実務
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33キャッシュレス決済の概要第1章クレジットカードは、国際ブランドによる決済システムの提供を前提にカード発行会社が発行していますが、国際ブランド自身がカード発行会社となることもあります。たとえば、VISAやMastercardは自社でクレジットカードを発行しておらずライセンスを提供しているだけですが、JCBやアメリカン・エキスプレスなどはライセンス供与だけでなく自社でクレジットカードを発行しています。クレジットカードを大きくわけると以下のようになります。分 類会社/クレジットカードの名称国際ブランド※VISA、Mastercard、銀聯、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースなどカード発行会社銀行系三井住友VISAカード、MUFGカードなど流通系楽天カード、セゾンカード、イオンカードなど信販系オリコカード、NICOSカードなど鉄道・航空系VIEWカード、ANAカード、JALカードなど※カード発行会社を兼ねる会社もありますクレジットカード決済によるメリットは、高額の決済を行う際に多額の現金を持ち歩く必要がない点が挙げられます。また、利用額に応じたポイントによる利用者への還元や各種割引などの特典の充実もメリットになります。近年、クレジットカードの種類が多様化し、利用者が自身の受けたいサービスを自由に選べる点も挙げられます。また、クレジットカードには、ショッピング保険や旅行傷害保険が付いていることが多く、条件を満たせばトラブルの際に補償を受けることができます。クレジットカード決済によるデメリットとしては、後払い式のため預金口座残高を超えての利用ができるため、使い過ぎによる支払不能のリスクが挙げられます。また、サービスが充実しているクレジットカードには年会費がかかり、リボ払いや分割払い、キャッシングの利用には所定の手数料がかかります。

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