不動産有効利用のための 都市開発の法律実務
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155第 1章建築物の敷地と接道義務1 建築物の敷地と道との関係の一般的な規制建築基準法では,まず,「建築物の敷地は,これに接する道の境より高くなければならず,建築物の地盤面は,これに接する周囲の土地より高くなければならない」(同法19条①)と規定しています。この規定の趣旨は,建築物の敷地がこれに接する道より低い場合には,敷地内に降り込んだ雨水や生活用水の排水などを普通の方法で処理することができませんし,また,逆に道から雨水が流れ込んできて敷地に水がたまり,衛生上も安全上も好ましくないからです。したがって,同条同項の但書で,「ただし,敷地内の排水に支障がない場合又は建築物の用途により防湿の必要がない場合においては,この限りでない」という例外規定を設けています。なお,この条項では,「道」といっており,「道路」とはいっていない点に注意しておいてください。2 都市計画区域等内の建築物の敷地の接道義務(1) 原則――道路に2m以上接することさて建築基準法は,さらに,都市計画区域と準都市計画区域(以下,「都市計

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