不動産契約書Q&A
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はじめに(初版)本書は、多くの契約書式を提供する本と違い、掲載する契約書は、売買・借地・借家・請負に関する6つにすぎません。たったそれだけの契約書の説明で1冊の本になるほど、不動産契約は複雑なのです。総花的に多数の契約書式を載せるよりも、もっとも基本的な契約書例にもとづいて、複雑かつ多様な不動産契約をじっくり説明すること、それが本書の目的です。契約書作成という実務手続は、契約内容に関する理論的知識があって、はじめて可能となります。契約書は、契約という法的行為を、目に見える形で表したものです。たんに契約書をつくればよいわけではなく、契約書が、契約内容をしっかり表していなければなりません。既成の書式を適当に穴埋めして契約書をつくっても、それは形をつくっただけで、真に契約したことにはなりません。不動産契約に関する法律書、また、多数の契約書式を載せた実務書はたくさんあります。しかし、細かい法解釈を行う法律書は、実務の即戦的ニーズに合わないし、その一方で、書式集の簡単な注釈では、契約内容の十分な理解には物足りません。契約書作成のノウハウではなく、不動産契約を実務的にわかりやすく、かつ理論的水準を維持しながら解説することをめざしました。本書の特色疑問が起きたとき、すぐ手にとって概略の知識が得られるように、Q&Aの形式をとったこと最初に契約書例を掲げ、それに従って解説しながら、売買・借地・借家・請負契約の全体的理解をめざしたこと図表や登記例を載せて、理解を助けるようにしたこと関連する法律の条文を載せたこと(3)

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