はじめての学校法人会計
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第1編 学校法人会計の基本を理解しよう 次に、授業で使用するプロジェクター2,000を購入し現金で支払った場合をみていきましょう。右ページの図のように、現金という資産のかわりにプロジェクター(機器備品)という資産を受け取り、資産の内容が現金から機器備品に入れ替わっただけですから、機器備品2,000の増加と現金2,000の減少で、ともに資産科目のため、資産合計額は16,000のまま変化しません。●資産の交換で純資産変動なし一方の負債はなにも動いていませんから元の1,000のまま変化していません。資産16,000、負債1,000のままですから、純資産も15,000のまま変わりません。純資産が増減していないのですから、収益も費用も発生していないともいえます。また、仕訳については、資産が増加した場合は左側の借方に、資産が減少した場合は右側の貸方に記入します。この取引では、資産の増加と同時に資産の減少が発生しており、結果として、(借方)教育研究用機器備品 2,000 /(貸方)現金 2,000という仕訳になっています。●資産にもいろいろあるなお、資産である機器備品については、机や椅子、パソコンなど様々なものがありますが、学校法人会計では先の仕訳のように教育研究用と管理用に区分し「教育研究用機器備品」「管理用機器備品」という科目名を用います。そのため、同じパソコンを購入しても、例えば教室で授業用に使用する(教育研究用機器備品)のか、それとも経理用のパソコン(管理用機器備品)なのかで使用する科目が異なってきます。図解で確認しよう② ー機器備品ー3-226

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