はじめての学校法人会計
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第2編 学校法人会計の仕訳処理 施設や設備などを売却した場合、資金収支では「(大)資産売却収入」にその収入額を計上します。帳簿上の価額(以下、「簿価」)1,000の土地を1,500で売却し売却代金は普通預金口座に入金された場合の仕訳を考えてみましょう。資金収支では、土地という施設の売却によって支払資金がいくら入ってきたのかを認識しますから、(借方)普通預金1,500 (貸方)施設売却収入1,500と記入します。なお、売却対象が車両等の設備であれば設備売却収入の小科目を用います。また、小科目を施設、設備に替えて「土地売却収入」等貸借対照表の具体的な小科目名を付すことも実務上多いです。●事業活動収支は財産の増減に注意一方、事業活動収支では、財産が、純資産がどれだけ増減したかをみます。1,000の土地を1,500で売却したのですから、利益は1,500-1,000=500です。借方は同じですが、貸方は減少した資産である土地1,000と利益の500を特別収支の区分で資産売却差額という大科目を用いて記入します。小科目については施設売却差額あるいは土地売却差額といった具体的名称を用いることが考えられます。施設や設備を売却したら①11-2(貸方)(借方)資金収支事業活動収支土地売却収入普通預金1,5001,500普通預金1,500土地1,000      土地売却差額(特別収支)資産売却差額500128

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