新・くらしの税金百科2021-2022
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知っておいて損はない+α税金講座第5章219所得税の還付申告 所得税の確定申告期間は、翌年の2月16日から3月15日です。これは税金を払う場合の申告期間のことで、税金を返してもらう還付申告ができるのは、翌年の1月1日から5年間です。たとえば、2016年分の所得税であれば、2017年1月1日から2021年12月31日までの間に還付申告の手続をすれば、税金を返してもらうことが可能です。 したがって、たとえば、後で医療費控除(→35ページ)の申告をしていなかったことに気づいた場合には、過去5年分は還付申告することができます。ただし、そのうちの数年分の医療費をまとめて申告することはできません。所得税の計算は、年ごとに行う必要がありますので、1年分ずつ還付申告します。所得税の確定申告は1回だけ  ここで注意しておかなければならないのは、還付申告を含めて、その年の所得税につき確定申告できるのは1回限りということです。すでに確定申告をしたという人は、もう一度その年の分の確定申告をすることはできません。 では、すでに確定申告をした人が、後で計算間違いに気づいた場合、どのように申告のやり直しをするかというと、次の2つの方法に分けられます。更正の請求ができるのは5年 たとえば、昨年分の医療費控除を忘れていたことに気づいたとしましょう。還付を受けるための手続は、昨年分の確定申告をしているかどうかによってかわります。 更正の請求ができるのは、確定申告期限から5年間です。・還付申告をしたあとで行う更正の請求について、手続できるのはその還付申告書提出日から5年間です。・更正の請求により所得税の還付が認められれば、住民税においても対応年分の所得が減額され、税額が還付されます。2021年中に還付申告することによって税金還付可申告2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2020年分の更正の請求が可能な期間(2021年3月16日~2026年3月15日)2020年分確定申告期限(2021年3月15日)(*)多額の医療費の支払があった!昨年分の確定申告を…昨年分の確定申告(還付申告)していないした更正の請求2020年2021年2022年~2025年2026年2020年分の還付申告が可能な期間(2021年1月1日~2025年12月31日)医療費控除の申告を失念!税額が増える場合(追加で納税する)税額が減る場合(還付を受ける)修正申告更正の請求(*‌)2020年分の確定申告期限は特別に延長されていますが、通常の期限により説明しています。

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